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しかし、確かにLDの人には学科試験の問題を読むことに困難を示しましたが、読み聞かせを行うことで耳から学習でき、学科試験の問題はクリアできました。
また、技能ではASDの人には不器用さが、ADHDの人には不注意な点が見られましたが、根気よく時聞をかけてゆっくり指導することで、定型発達者よりも時間はかかったものの技能試験にも合格することができました。
ただこのようなことも起こります。
あるASDの診断を受けている男子大学生が、免許を取得後に車の運転の練習がてらドライブしたところ、車が故障したということで、教習所に電話をかけてきました。彼を支援しているコーディネーターが故障した車のところまで出向くと、車は故障していませんでしたので、メーターを確認したところ、ガソリンがなくなっていたのでした。自動車教習所では、免許を取得するまでは指導しても、取得後のガソリンの入れ方までは指導していなかったのです。そこで、彼にはガソリンメーターでガソリンの量が真ん中になったところに赤いテープを貼り、メーターの針がその赤いテープのところに来たらガソリンを満タンにするように指導を行いました。
また、表の「14.上司、同僚に『おはようございます』のあいさつをする」と「20.仕事が終わった後にf失礼します」のあいさつをする」は、両方とも「あいさつ」をすることなので、対人関係スキルが必要となります。
これもある例です。
ある知的障がいを伴うASDの人にあいさつの仕方を指導したところ、職場の同僚や上司だけではなく、街行くまったく無関係の人たちにまで「こんにちは、こんにちは…」とあいさつをしまくるので、「変な人がいる」と会社にクレームが来たことがありました。彼にとっては、「この人にはあいさつが必要だが、この人には必要ない」というととが分からなかったのです。
そこで、コーディネーターは、彼が働く工場の従業員と相談し、あいさつに関して次のような方法を考案しました。彼の保護者からの情報収集により、緑色に特異な興昧を示していることが分かったので、工場の入り口に緑色のテープで四角い枠を作り、毎朝その緑色の枠の中に立つようにしてもらいました。そこに立つと、ちょうど入り口の反対側に緑色の「非常口」の標識が見えるので、その標識に向かって「おはようございます」というような指導を行いました。帰りも同様で、仕事が終わった後に緑色のテープの枠内に立って、非常口の標識に向かい「失礼します」と言うように指導を行いました。この方法でよいかどうかを工場で働く同僚、上司に確認したところ、まったく問題ないとのことでありました。彼は毎日非常口に向かつてあいさっするものの、その後15年間、問題なく働いています。
このように、企業で働く同僚や上司に理解を得ることができれば、職場のマナーやルールのようなかたちで学習することも、ライフスキルの指導としては獲得できるのではなかろうか。
発達障害を持つ人は、程度の差こそあれ、実はどこにでもいます。
それを「変な」と見るか、「ユニーク」と見るかはそれぞれの考えにもよりますけど、このような人たちを社会がどのように「包摂」していくのか。むしろ、「包摂していかなければならない」という観点や視点に立って、人権というものを考え、また、少子高齢の社会を継続させるために必要な「日本社会のためのスキル」ナノではないでしょうか。
ということで、じゃんじゃん。
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