2015-10-19
◎ 安眠のための栄養バランス
ぐっすり睡眠するための食生活の一番のポイントは、やはり栄養バランスです。野菜、果物、炭水化物、脂肪、タンパク質(魚、鶏など)、ビタミン、ミネラルなどをまんべんなくバランスよく摂ることが大切です。
また、食事量については朝は適量、昼にたっぷり、夜は少食が原則です。ダイエットにおいても同じようなことが言われていますが、睡眠に関しても健康的な食生活の原則は同じなのです。
■脂肪や刺激物は安眠の敵
脂肪を摂ることを可能な限り避けましょう。特に揚げ物は、油をたくさん食べてしまいますから、なるべく避けてください。脂肪分を体内で分解するには長い時間が必要で、特に揚げ物を夜遅い時間に食べてしまうと、夜中まで胃が消化活動を続けるため、よく眠れなくなってしまいます。同じように、香辛料の強い刺激的なもの、ニンニクなどは夕食では避けてください。
■黒いものは体に良い
ワカメ、ノリ、昆布、黒ゴマなどの黒い食材は、体の不調をうまく調整してくれます。黒いものは体に良いと考えていいでしょう。
パンは真っ白な食パンよりも胚芽パン、お米は白いお米よりも玄米を選びましょう。
■免疫力の強化
納豆、たまご、かぼちゃは体の免疫力を強化してくれますから、継続的に食べていると病気にかかりにくくなります。
■カルシウムをしっかり摂る
ぐっすり熟睡するために効果的な成分は、カルシウムです。カルシウムには気持ちを落ち着かせて穏かな睡眠に誘導する作用があるためです。
カルシウムは乳製品、大豆食品、小魚、海草などにたっぷり含まれています。
仕事や遊びで忙しい現代人は、なかなか理想的な食生活を送ることができません。繰り返しになりますが、安眠のためにもっとも大切な食の基本は、なんといっても栄養バランスです。特に不眠に悩む人の場合は、ビタミンやミネラルが不足しがちです。
食事だけで上手に栄養バランスを整えることが難しい場合は、サプリメントを上手に利用して、普段の食生活では取り入れることができない栄養素を補うことも良い方法です。なお、サプリメントはできるだけ夜よりも朝に飲んだほうが効果が高いと言われています。
◎ カルシウムとマグネシウムは睡眠の味方
ストレスを受けると人体の中には乳酸がたまってきます。この乳酸は睡眠を誘うカルシウムの働きを弱めたり、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を妨げたりするため、ストレスを感じているときはぐっすり熟睡できません。
一般的には、乳酸は激しい運動をした後に体内で作られる疲労物質です。しかし、たとえ肉体的に疲れていなくても、精神的ストレスを受けると乳酸が作られ、脳の機能が正常に働かなくなってしまうのです。このように、ストレスは精神面の影響だけでなく、人体に物理的な影響を与えてしまうのです。
カルシウムには気持ちを落ち着かせて穏かな睡眠に誘導する作用がありますが、たくさん摂れば摂るほどいいというものではありません。また、カルシウムと同時にマグネシウムを摂取することが大切です。マグネシウムにはカルシウムの吸収を助ける働きがあるためです。実はマグネシウムとのバランスが大切で、カルシウム:マグネシウム=2:1で割合で摂取するのが理想的です。
マグネシウムは青菜類や種実類に豊富に含まれていて、不眠症やストレスに対して有効に作用します。種実類とは、たとえば以下のようなものです。
ピーナッツ、アーモンド、ゴマ、カシューナッツ、ピスタチオ、マカデミアナッツ、かぼちゃの種、銀杏、栗など。
マグネシウムはカキやホタテなどの貝類にも多く含まれていて、レモンをかけるとカルシウムの吸収力がさらにアップします。カキにレモンをかける習慣にはちゃんと意味があったんですね。
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